ツール別:長尺/短尺の最適化レシピ

1. まず前提(尺×KPI)

  • 短尺(6–30秒):フック率、完読率、保存・シェア。
  • 中尺(30–90秒):理解度、好意形成、クリック。
  • 長尺(90秒〜3分+):滞在時間、信頼、CV・問い合わせ。

どの尺でも最初の1–3秒は“絶対領域”。強いビジュアル+コピーでスクロールを止める。


2. 秒配分テンプレ(使い分けの芯)

A) 15秒(リール広告/プロモ)

  • 0–3s:Hook(衝突・驚き・ベネフィット断言)
  • 3–7s:Problem(共感)
  • 7–11s:Solution(変化の可視化)
  • 11–15s:CTA(QR/ボタン/次アクション)

B) 30–60秒(デモ/裏側)

  • 0–3s Hook → 3–10s 課題 → 10–25s 解決の流れ → 25–55s 作例/証拠 → 55–60s CTA

C) 90–180秒(解説/比較)

  • 0–10s Hook → 章立て:①課題深掘り ②解法 ③FAQ/反論 → 最後にCTA
  • 章間は見出しカードで区切り、音・テンポを変えてリズムを付ける。

3. ツール“4分類”で考える(固有名に依存し過ぎない運用)

リアル系 T2V(写実・物理感)

  • 短尺:金属/水/布など素材表現でHook。ドリー/ラックは極小。
  • 長尺リファレンス固定+seed運用で絵の連続性を確保。ショット間の露出/色温度を統一。
  • いじるノブ:被写界深度、リムライト強度、反射の抑制、カメラ速度(遅)。
  • 落とし穴文字崩れ顔手。文字は後乗せ、人物は編集でクリーンアップ。

スタイライズ/アニメ系(トーン統一が命)

  • 短尺色と筆致を1つに固定(主スタイル+補助1まで)。
  • 長尺パレット表(昼/夕/室内/夜)を用意し、章ごとに使い分け。
  • いじるノブ:テクスチャ量、彩度、境界線の太さ、粒状。
  • 落とし穴:話数ごとに絵が変わる→参照画像と用語を固定し再現性を担保。

編集一体型(タイムライン重視)

  • 短尺スピードラン編集(ジャンプカット、1.1–1.2x再生、ビート同期)。
  • 長尺B-rollカタログ化→テロップ/図版/キャプチャをテンプレで差し替え
  • いじるノブ:トランジション最小、キーフレームでスケール/位置微調整、音量正規化
  • 落とし穴:過度なトランジションで情報が飛ぶ→要点だけ動かす。

カメラ制御/合成特化(キーフレ/マスク)

  • 短尺半径小のオービット微ドリーのみで“高級感”。
  • 長尺セグメント毎にモーション設計(冒頭=静、章頭=微加速、要点=停止)。
  • いじるノブ:カーブ(Ease In/Out)、ブラー量、パララックス前景。
  • 落とし穴:動き過多→停止点を必ず設けて読ませる。

4. 尺×目的マトリクス(要点だけ)

目的推奨尺フック中盤終盤
認知6–15s衝突・驚き1ベネフィット強CTA
教育30–90s具体課題手順/作例まとめ・CTA
比較60–180s違いを一言評価軸/検証用途別おすすめ
実績15–60sビフォー変化の可視化ソーシャルプルーフ

※表はキーワードのみ。詳述は本文の秒配分テンプレへ。


5. 短尺レシピ(そのまま運用)

  • アスペクト/解像度:9:16 / 1080×1920
  • セーフゾーン:中央1010×1440(Adsは厳しめ1010×1280推奨)
  • 文字:最大3行×30字、表示2.3秒/30字以上
  • :Hookで無音→一拍で入れる or SFXワンショット
  • QC:0–3sで“何の動画か”が分かるか/無音再生で意味が通るか

短尺プロンプト骨子(JP)

用途:リール(9:16/1080×1920)
Hook:衝突/驚きのビジュアル(2秒)
被写体:1主題に限定
光/色:高コントラスト+ブランド色
動き:ドリー/オービットは微小(2秒)
文字:中央セーフ内、最大3行×30字
NG:長文/動き過多/周辺配置

6. 長尺レシピ(章立て=勝ち筋)

  • 三幕または章立て:①問題の解像度UP ②解決のメカニズム ③反論処理/実例 ④CTA
  • 連続性seed/参照画像露出/色温度/LUTを固定。
  • テンポ:60–90秒ごとに変化点(BGM転調/図版/実写差し込み)。
  • 可読性:章頭に見出しカード、要点はマーカー色で固定。
  • QC:章頭/章末に静止点を置いて理解の“呼吸”を作る。

長尺スケルトン(60–180秒)

0–5s   Hook(結果→理由の順)
5–25s  課題の分解(3点)
25–60s 解決プロセス(図示)
60–120s 実例/比較(良い/悪い)
120–180s まとめ/反論処理→CTA

7. 出力・技術パラメータ(おすすめ既定)

  • 映像:H.264 / 8–12Mbps(縦1080×1920)
  • 音量:-16〜-14 LUFS(SNS標準)
  • :中〜高コントラスト(黒締めすぎ注意)
  • 字幕:焼き込み+SRT併用(無音対策/検索)
  • サムネ:9:16で作成しつつ中央1080×1350で要素集約

8. 破綻しがちなポイント → 修正術(即効)

  • 画が安っぽいリム強+微粒子+発光は局所(全体グロー厳禁)
  • 読めない帯(黒/白)+縁取りでコントラスト確保、セーフ外禁止
  • 尺超過副次情報を字幕化、本編は主語述語だけ
  • 連続性崩れ参照/seed/LUTの固定・再利用、カットごとチェック

9. 計測&改善(ループを回す)

  • 短尺:3秒視聴率、保存率、次回視聴意向(コメント/DM)
  • 長尺:章ごとの離脱点(ヒートマップ)、CV到達率、視聴後行動
  • AB:Hook文言/最初の静止画/1カット目の色温度をAB

10. 実務チェックリスト(納品前)

  • 用途と尺のテンプレに収まっている
  • 9:16/1080×1920、セーフゾーン遵守
  • 文字:3行×30字、2.3秒/30字以上
  • seed/参照/色/露出/LUT固定
  • BGM・SEのライセンス証跡を保存
  • サムネは中央1080×1350で成立

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