結論:この演出はプリプロの設計とQRの可読性がすべてです。画つくり(光/カメラ/質感)を①②③で決め、分解→整列→確定の3段階で“チップ→QR”を成立させます。記事末から**制作キット(CSV/ガイドSVG/README)**をDLすれば、今日から再現可能です。
全体構成(7カット・約7秒)
- Hook 2.0s:黒背景の高級空間。台座のAIチップが淡く発光。
- Build 1.0s:表面にネオンの回路ラインが浮かぶ。
- Transition 1.0s:表面が小さな正方形片に分解→平面グリッド化。
- Morph 1.0s:正方形片がQRモジュール位置へスナップ整列。
- Resolve 0.5s:QRがクリーンに確定(グロー最小)。
- Scan cue 1.0s:薄いスキャンラインが一度だけ下へ。
- CTA 0.5s:『詳細はQRから』を一瞬表示。
比率は縦9:16、1080×1920。セーフゾーンは上下左右8%を目安。
ショット分割(要点)
- 光:キー弱/フィル最小/リム強(1:0.3:1.1)。グローは局所。
- カメラ:50mm標準。ゆるドリー以外は基本静止。モーションは“意味があるときだけ”。
- 構図:中央・余黒多め。テロップは下部セーフ内。
- 質感:微グレインを加えて“AI無菌感”を回避。
プロンプト(JP/EN)雛形
共通の前置き(JP)
黒背景の高級空間。金属質のAIチップが台座の上で青と赤に淡く発光。
照明はキー弱、フィル最小、リム強(1:0.3:1.1)。コントラスト高め、反射は飽和させない。
レンズは50mm、浅い被写界深度、ゆるいドリーイン、2秒。
Common Preamble (EN)
Black, upscale background. Metallic AI chip on a pedestal glows faint blue and red.
Lighting: weak key, minimal fill, strong rim (1:0.3:1.1). High contrast; avoid highlight clipping.
Lens: 50mm; shallow DoF; subtle dolly-in for 2 seconds.
1)分解→グリッド化(Transition)
- JP:
チップ表面が小さな正方形片に分解し、平面グリッドに再配置。モーションは遅め、ちらつきを抑える。 - EN:
Surface subdivides into small squares and rearranges into a flat grid; slow motion; suppress flicker.
2)QRへの整列(Morph)
- JP:
正方形片がQRコードのモジュール位置にスナップし、等間隔で整列。グローは抑制、エッジはシャープに。 - EN:
Squares snap to QR module positions evenly; suppress glow; sharpen edges.
3)確定→スキャン→CTA(Resolve/Scan/CTA)
- JP:
QRコードがクリーンに確定。コントラスト最適化、クワイエットゾーンを確保。薄いスキャンラインが一度だけ上から下へ。最後に「詳細はQRから」をセーフゾーン内で表示。 - EN:
QR resolves cleanly. Optimize contrast; ensure quiet zone. One thin scan line passes top to bottom. Show 'Scan for details' within the safe area.
実装パターン(3通り)
- AI直モーフ型:プロンプトで「分解→整列→確定」を一連で記述。長所=速い/短納期。短所=一部ツールでちらつき/解像が不安定。
- 合成ハイブリッド型:
- AIで「分解グリッド」ショットまで生成。
- 編集でQR静止画をクロマ/明度合成で差し替え。
- グロー/粒状は“QR以外”に限定し、スナップ音で同期。
長所=確実に読める。短所=手間が少し増える。
- メッシュ/マスク型:編集でメッシュワープやブロックトランジションを用いて、
AI出力のチップ映像→QR静止画をキーフレーム連番で変形。長所=コントロール性。短所=設定が煩雑。
QRを“読ませる”ための実務要件
- クワイエットゾーン:四辺に4モジュール以上の余白。
- コントラスト:モジュール濃度差を十分に。ネオンは背景側に。
- 解像度:9:16で1080×1920。QR自体は1080×1080以内に収め中央配置。
- 重ね禁止:スキャンライン・グロー・粒子でモジュールを隠さない。
- テスト:iOS/Android/古い端末の3種で読み取り確認。
編集の最小レシピ(合成ハイブリッド型)
- 生成取り込み:Hook〜Transitionまでを採用。
- QR静止画:高コントラストPNG。quiet zoneを確保。
- 差し替え:Transition→Morphの頭でクロスディゾルブ+シャープ。スナップ音と合わせる。
- スキャンライン:細い矩形を加算/スクリーンで一度だけ。透明度30〜50%。
- 仕上げ:曲線でややS字、発光を最小、微グレインを足す。
よくある失敗→対策
- QRが読めない:モジュールがぼやけ。→ グローOFF、シャープ+0.2、コントラスト+0.1。
- ちらつく:AI直モーフのフレーム間整合不足。→ 速度を落とし、ディゾルブで繋ぐ。
- テロップ被り:UIに隠れる。→ **セーフゾーン8%**を厳守し、テロップは1行20字×2行まで。
- 過剰演出:エフェクトで情報が飛ぶ。→ 発光は局所、背景側に限定。
次に読む(内部リンク)
- ② 光で画が締まる:ライティング×プロンプト入門
- ③ カメラワーク辞典:レンズ・被写界深度・動き
- ⑥ 15秒ブランドCMテンプレ(Hook→Problem→Solution→CTA)
免責
- 本記事は一般的な情報提供を目的としています。各ツールの仕様・価格・提供状況は変更される可能性があります。公開前にQRの実機テストを必ず実施してください。


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